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最新原著レビュー:成人脊柱変形の矢状面バランスの伸展矯正により生じた急性腹腔動脈圧迫症候群
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JPY
Abstract
目 的:成人脊柱変形矯正で矢状面バランスの伸展矯正により急性腹腔動脈圧迫症候群(acute celiac artery compression syndrome:ACACS)を生じた症例について報告すること. 対象および方法:症例.77 歳,女.主訴は腰背部痛と脊柱変形であった.本例に対してextreme lateral interbody fusion(XLIF)を用いた二期的な変形矯正を施行したところ,lumbar lordosis(LL)は-47°から53°まで改善した.しかし2 回目の手術の後より,患者が頻回の嘔吐と下痢を生じた.造影CT を撮影したところ,L1/L2 のレベルで腹部大動脈の著明な狭窄を生じており,腹腔動脈と上腸間膜動脈は描出されていなかった.よって同日緊急手術を施行した.開腹したところ,小腸の色調は不良で蠕動は消失していた.また腎動脈の中枢側で大動脈が前方より圧迫されていた.前方からの圧迫は正中弓状靱帯(median arcuate ligament:MAL)と腹腔神経叢によるものであり,ACACS の状態と考えられた.これらを切離して圧迫を解除すると,小腸の色調と蠕動は改善した. 結 果:術後は腹部症状の再発はなく,術前の腰背部痛も改善した. 結 語:ACACS は治療が遅れると致命的な合併症となる可能性があるため,早期に診断して治療を開始しなければならない.そのためには成人変形矯正後にもACACS を生じる可能性があることを念頭におく必要がある.
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