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先天性代謝異常症の遺伝子治療──リソソーム病を中心に
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JPY
Abstract
先天性代謝異常症では食事療法,薬物療法,欠損代謝産物の補充療法などが対症的に行われてきた.一方,欠損酵素を直接補充するという,より直接的な方法も行われており,これらには酵素補充療法と骨髄移植療法がある.実際に両療法とも,いくつかのリソソーム病には効果を認めているが,問題点も多い.たとえば,酵素補充療法では非常に高額であること,生涯にわたり治療を継続なければならないことがあげられ,骨髄移植ではドナーが得られないことが多いこと,GVHDなど手技そのものによる危険性が高いことなどがあげられる.そこで遺伝子治療が両療法の欠点を補うため開発されており,実際にGaucher病,尿素サイクル異常症,Canavan病など,ヒトを対象とした臨床試験も行われた.しかし現在,先天性代謝異常症の遺伝子治療は小動物を用いた系では効果が認められるものの,ヒトに対しては効果面,安全面で克服しなければならないことが多いことが明らかとなった.今後は,遺伝子挿入機構,遺伝子修復機構,免疫寛容誘導機構などをより深く明らかにしていくことが,先天性代謝異常症の遺伝子治療の成功にむすびつくと思われる.
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