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JPY
Abstract
この10年ほどの間に幹細胞研究が進展し,神経などのように再生しないと考えられてきたさまざまな組織にも幹細胞が存在していることがわかってきた.造血幹細胞はもっとも古くからその存在が知られ,研究されてきた組織幹細胞であり,現在のところ一番広く臨床応用されている.造血幹細胞はすべての血液細胞を産生するとともに,自分の未分化性を保ったまま増殖し,個体に必要とされる血液細胞を一生涯にわたって供給し続ける.生体において造血幹細胞は主として造血の場である骨髄に存在し,血球産生を行っている.成熟した各種の血液細胞に至るまでには20回以上の分裂を経て,70 kgの成人では毎日約1兆個の血液細胞が産生されていると推定される.このような性質をもった造血幹細胞の存在はいまから40年前に提唱され,その後実験的にその存在が証明された.その一方で,造血細胞ばかりではなく全身のさまざまな組織の損傷治癒に関与することのできる骨髄幹細胞の存在を示唆する報告があるが,その元となる細胞については不明な点が多々残されている.
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/content/article/0039-2359/217050/552