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アディポステロイド活性化と代謝異常──11β-HSD1の脂肪組織における病態的意義
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JPY
Abstract
メタボリックシンドローム診断基準では,代謝病を重積させる共通の基盤としての内臓脂肪の過剰蓄積を病態の上流に位置づけ,“未病”の段階から心血管病の高リスク群として積極的介入を行うことを勧告している.メタボリックシンドロームの治療標的は“内臓脂肪肥満の感受性因子”に関する分子機構に絞られ,メカニズム解明の鍵として“脂肪組織の機能異常”が注目される.細胞内グルココルチコイド活性化酵素,11β−HSD1はPPARγの標的遺伝子であり,チアゾリジン誘導体による内臓脂肪減少効果の分子メディエータでもある.その発現レベルは肥満者脂肪組織において著明に上昇し,BMIやウェスト周囲長,内臓脂肪面積と強い正相関を示す一方,血中アディポネクチン濃度とは明らかな逆相関を示す.11β−HSD1を脂肪細胞で過剰発現するトランスジェニックマウスは,内臓脂肪蓄積とインスリン抵抗性,高脂血症,高血圧を発症するが,11β−HSD1ノックアウトマウスや11β−HSD1に拮抗する11β−HSD2を脂肪組織で過剰発現させた脂肪組織特異的11β−HSD1ノックアウトマウスでは,過栄養に対するメタボリックシンドローム発症に明らかな抵抗性を示す.本稿では,メタボリックシンドローム診断・治療の分子標的としての11β−HSD1の意義を概説する.
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