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JPY
Abstract
生体内で非常に速い細胞回転を有する特異な組織である腸管上皮細胞のホメオスタシス維持機構の全容がしだいに明らかになりつつある.古くからホメオスタシス解明の大きな鍵であった腸管上皮幹細胞に関しての研究の進歩がめざましく,ホメオスタシス維持におけるWntシグナルの重要性の理解を背景にして,巧みな遺伝子操作技術と新規の腸管上皮初代培養法による腸管上皮幹細胞の極めて明確な存在証明がなされ,あらたな幹細胞のマーカー分子が示された.また,近年の幹細胞研究の進歩がもたらした癌幹細胞の概念が,さまざまな固形腫瘍のみならず,大腸癌でも展開されはじめており,異種移植実験による大腸癌幹細胞の存在証明・分子マーカー同定の報告がみられたり,癌幹細胞と正常幹細胞の関係性に関する非常に興味深い報告も出るなど進歩が著しい領域である.本稿では,腸管上皮幹細胞・大腸癌幹細胞に関する研究の最前線を総括して紹介する.
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/content/article/0039-2359/230100/855