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JPY
Abstract
重症心不全では,持続的な潜在性心筋傷害(OMD)に起因する組織学的変化と心機能障害の進行が観察される.著者らは急性冠症候群の診断に導入されている心筋傷害マーカー,心筋トロポニンTと心臓型脂肪酸結合蛋白(H−FABP)を測定することによりOMD(トロポニンT≧0.02 ng/ml)について分析し,慢性心不全NYHA class II の10%,class III の69%,class IV の89%の症例でOMDを認めた.さらにCox比例ハザードモデルにより多変量解析すると,OMD,H−FABP濃度上昇,左室駆出率,性(男性)が独立した心事故予測因子であった.トロポニンTとBNP測定値からmyocardial subsetを設定し,それぞれのsubsetについて分析すると,OMDが検出されBNP>172 pg/m(l median)の群は,OMDが検出されずBNP<172 pg/mlの群に比較してLVEFは低値(平均29.7%vs.44.4%),中・長期的に心事故発生のリスク(63%vs.3.6%)が約20倍も高いことが明らかとなった.心不全治療においてBNPとともにトロポニンTをサロゲートマーカーとするOMD抑止の治療機軸は重要な課題と考えられる.
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