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サラセミアの遺伝子治療が明らかにした造血幹細胞のクローン性増殖メカニズム
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JPY
Abstract
βサラセミアはβグロビン蛋白の遺伝子変異によって起こる遺伝性溶血性貧血で,長期間にわたる輸血が必要となる.根本治療として骨髄移植・遺伝子治療が施行されている.後者は副作用が少なくドナーを必要としないが,十分な発現を得るのが難しく成功率が低い.最近の論文でフランスのグループは重症βサラセミアの遺伝子治療の成功例を発表したが,その症例では特定の造血幹細胞クローンが拡大していた.詳細に調べると正常βグロビン蛋白をコードするレンチウイルスベクターが転写調節因子である HMGA2 遺伝子の intron3に挿入された結果,正常では発現しない HMGA2 が発現しクローンの拡大を起こしていることがわかった.著者らも発作性夜間血色素尿症(PNH)の患者で PIGA 欠損細胞において 12 番染色体異常が起こり HMGA2 遺伝子が発現するようになった結果,PIGA 欠損細胞のクローン性拡大が起こり PNH の発症に至った 2 症例を以前に報告した.クローン性増殖における HMGA2 のかかわりを述べる.
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