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わが国における腎移植の現状と今後の課題―12,000人の献腎移植希望者を救うためにわれわれが進む方向
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JPY
Abstract
現在日本では約 28 万人が慢性腎不全のため透析治療を行っており,このうち 12,000 人が献腎移植を希望している.免疫抑制剤の開発により,従来行われてきた腎移植の成績は飛躍的に向上し,慢性腎不全の医療として認められるようになった.しかし,献腎数は諸外国に比べきわめて少なく,1 年間に行われる献腎移植数は献腎移植希望登録者の約 1.6%(2009 年,日本臓器移植ネットワークより)にすぎない.そのためわが国では生体腎移植がつねに献腎移植を上まわる状況が続いている.またドナーも心停止ドナーからの献腎に頼ってきた.脳死に比べ心停止後のドナーでは移植腎機能が悪いとされ,欧米ではマージナルドナーと称される.しかし,わが国の献腎移植における移植腎予後は,アメリカにおける脳死ドナーからの献腎移植予後と遜色ないことが証明されている.今後も慢性腎不全患者は増加すると思われ,献腎移植が慢性腎不全の最良の医療となるためには,やはりドナー数を増やし,移植までの待機期間をすこしでも短くする必要がある.そのため心停止・脳死からの臓器提供の必要性を広く啓蒙し続けなければ,わが国の移植医療に進歩はない.
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