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JPY
Abstract
幹細胞研究のめざましい進歩に牽引され,再生医療の現実化が期待されている.なかでも骨髄や脂肪から樹立できる間葉系幹細胞(MSC)は遺伝子操作なく作成が可能で,in vivo では癌や奇形腫にならないことから,急速に種々の疾患へ臨床応用されはじめた.臓器移植においても MSC の免疫調整能に注目し,種々の臓器移植における免疫抑制薬軽減の試みがなされている.著者らは,MSC のもつ免疫調整能に加え,抗炎症作用や肝細胞増殖作用に注目して生体肝移植での臨床応用を検討している.すなわち,ドナーの負担軽減を目的に切除する肝を可能なかぎり少量とし,レシピエント体内で MSC を併用することで虚血・再灌流障害を防ぎ,速やかに適正サイズまで移植肝細胞を増殖させるものである.そのために MSC を血管内に安全に注入する必要があるが,MSC の懸濁法の開発に成功した.そして前臨床モデルでの検討としてミニブタモデルを用いて虚血再灌流障害防止効果を検証した.本稿では,生体肝移植医療の弱点を MSC を使用することで補う,移植医療と再生医療の融合型治療の可能性を紹介した.
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/content/article/0039-2359/237050/572