No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
A 型インフルエンザは,世界でもっとも広く分布する人獣共通感染症のひとつといえるであろう.宿主域を図1 に示す.2009 年,ブタを起源とするA 型インフルエンザウイルス(H1N1 亜型)(以後,2009 pandemicH1N1と略記)はヒト世界で大流行を起こした.また,1997 年にホンコンで発生した高病原性A 型鳥インフルエンザウイルス(H5N1 亜型,以後H5N1 と略記)は,その後,世界の63 を超える国のニワトリを殺し,さらに,世界15 カ国でヒトへの伝播を果たしている.世界におけるH5N1 感染者は574 人,うち337 人が死亡(WHO,2011 年12 月21 日)しており,ヒトに対する病原性もきわめて高い.本ウイルスは幸いなことに,ヒト世界での流行はいまだきわめて限定的である.インフルエンザウイルスはどのような機構でヒト世界へ入り,さらにヒト間伝播能力を獲得するのであろうか.この機構解明にはウイルスレセプター結合特異性にかかわる変異が深くかかわる.本稿では,インフルエンザウイルスの感染成立に必須であるウイルスレセプター結合特異性変異と宿主域変異とのかかわりを,最新の情報を含めて解説する.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/241010/19