No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
Hib(インフルエンザ菌b 型)ワクチンが2008 年12 月に市販された.市販当初から任意接種とされ,複数回(標準4 回)接種が必要なため接種率が低迷していた.しかし,2011 年度から“子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業”としてHPV ワクチン,PCV7(7 価肺炎球菌結合型ワクチン)とともに公費補助の対象となり,急速に接種率が上昇した.このワクチンの予防対象疾患はHib の菌血症によって起こる細菌性髄膜炎であり,その発症時期は生後2~3 カ月から2 歳までの乳幼児期に集中している.このワクチンが定期接種に取り入れられた国々ではHib による髄膜炎の発症が激減している.Hib 感染症の防御は,菌の莢膜多糖体(PRP)に対する抗体が担う.18 カ月未満の幼小児はPRP のみを接種しても十分な抗体を産生せず,PRP にキャリア蛋白を結合したワクチンが開発され,2 カ月児でも効率的に抗体が産生され,接種が可能となった.わが国で認可されているワクチンはフランスのサノフィパスツール社で開発されたPRP-T(キャリア蛋白として破傷風トキソイドを使用,アクトヒブ)である.生後2 カ月から4 週ごとに3 回接種(初回接種)して,生後12 カ月を過ぎて追加接種するのが標準的である.この初回接種の時期は,PCV7,DPT-IPV(百日咳・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオワクチン)やロタウイルスワクチンの接種時期と重なっている.日本小児科学会はこれらのワクチンの同時接種を基本とした学会が推奨する接種スケジュールを公表している.PCV7 とともに定期接種対象ワクチンに採用される日が待たれる.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/244010/119