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インフルエンザウイルスワクチン―現行ワクチンの歴史的背景と新ワクチンへの期待
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JPY
Abstract
わが国においてはインフルエンザに対する国家的な戦略として,1960 年代から90 年にかけて学校での集団接種が行われた.しかし,あいつぐ予防接種訴訟の敗訴や,ワクチンの有効性に疑義が出されるようになり,1994 年に集団接種は中止になった.その後,インフルエンザによる高齢者や乳幼児の死亡者数の増加がみられ,集団接種が流行を阻止するうえで一定の役割を果たしていたと再評価された.また,国内外でもインフルエンザワクチンの有用性を肯定する報告が増え,さらに強毒性インフルエンザによるパンデミックも現実的な脅威として考えられるようになり,予防接種は改めてインフルエンザ対策の中核的手段として認識され,2001 年にインフルエンザ予防接種ガイドラインが策定された.2009 年に発生したA/H1N1 によるパンデミックは当初想定していた強毒性ではなかったが,ワクチン供給体制の整備について貴重な教訓を残した.政府は予想されるA/H5N1 パンデミックに際し,迅速に効果的なワクチンを供給するため,ワクチンメーカーに細胞培養法による製造や経鼻不活化ワクチンなどの第三世代ワクチン開発に対する交付金を拠出するなど,新型インフルエンザ等対策特別措置法の基盤整備を急いでいる.
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