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JPY
Abstract
腎は他臓器に比べて平均血流量が1,000~1,200 mL/min と多く,脳や肝の5~8 倍もの酸素供給を得ている.また,腎は灌流圧が変化しても血流量と糸球体濾過量を一定に保つ自動性調節能を備えており,腎自らを保護している.こうした腎循環動態の変化は全身循環にも大きな影響を与え,出血性ショックのような全身循環の緊急事態においては腎血流の減少を伴う心拍出量の再分布が生じ,脳などへの血流供給を維持する.しかし,腎の酸素供給は糸球体毛細血管と尿細管周囲毛細血管という2 つの血管床に由来し,併走する動静脈にシャント経路が数多く存在するため,腎での酸素消費が他臓器に比べて非効率的である.そのため,腎は低酸素に曝されやすく,こうした酸素の相対的供給不足が組織内の酸化ストレスを助長する因子にもなる.腎機能低下の原因のひとつとして低酸素が注目されるなか,腎微小循環の制御メカニズムを明らかにすることは重要である.
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