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JPY
Abstract
すべてのうつ病患者に対して万能な抗うつ薬“ベストドラッグ”という概念は,実臨床においては絵に描いた餅にすぎない.実際は同じ薬を投与しても反応が異なり,多様なうつ病患者の症状の特徴に応じて特性を考慮した抗うつ薬を処方するのが一般的である.治療反応性の個人差の背景としては臨床背景,環境や性格,併存疾患に加え,遺伝子背景の影響が考えられ,治療反応性の予測を目的とした研究は盛んに行われている.薬物動態関連遺伝子に関しては,日本人に30%の頻度で存在するCYP2C19PM においてスルモンチールやアミトリプチリン,クロミプラミン,エスシタロプラムの用量をある程度減量することが推奨されている.薬力学的関連遺伝子に関しては5-HTTLPR と抗うつ効果,5-HT2A 遺伝子と副作用の強い相関がメタ解析で確認されており,個別化医療に利用できる可能性が示唆される.Genome-wide アプローチは現時点では各試験で一致した結果が出ておらず,サンプル数や統計手法的な諸問題,莫大なサンプルと引き替えに低下した試験プロトコールの質の改善が望まれる.
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