No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
ストレス脆弱性形成の分子機構―エピジェネティクス機構の関連
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
ストレス脆弱性の形成には遺伝的要因のみならず環境要因,すなわちエピジェネティックな機構が関与していると考えられている.幼児期の不遇な養育環境というストレスによってエピジェネティックな機構を介した長期に持続するストレス脆弱性がおもに視床下部-下垂体-副腎(HPA)系において形成され,成人後に不安,抑うつ,薬物依存の発病危険率が高まることが明らかになっている.遺伝的に規定されているストレス脆弱性についても,報酬系回路の中枢でありうつ病との関連が示唆されている側坐核においてエピジェネティックな機構の関与が確認されている.さらに,蛋白質をコードしない低分子のマイクロRNA もストレス脆弱性形成に関与することが報告され,ストレス脆弱性の複雑な分子機構の一端が解明されつつある.今後の課題は,ストレス脆弱性から気分障害をはじめとする個々の精神疾患の発病脆弱性へとつながるダイナミックな発病メカニズムの解明にあるものと思われる.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/244050/477