No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
Wilms 腫瘍遺伝子WT1 は小児の腎癌の原因遺伝子として単離され,がん抑制遺伝子と定義されているが,WT1 は根源的ながん遺伝子である可能性が高い.WT1 蛋白は白血病やほとんどすべての種類の固形癌で高発現する汎腫瘍抗原である.既存の76 種類の腫瘍抗原の有用性についてアメリカがん研究所が9 項目について評価を行い,WT1 を第1 位にランクした.著者らはWT1 ペプチドワクチンの第Ⅰ相臨床研究を2001 年に開始し,その安全性と有用性を明らかにした.急性骨髄性白血病(AML)の3 人の患者には7 年10 カ月~9 年5 カ月の長期間WT1 ペプチドワクチンを継続投与されたが,投与部位の発赤・腫脹以外副作用がみられず,WT1 ペプチドワクチンは安全である可能性が高くなってきた.現在までに700 例以上の患者にWT1 ペプチドワクチンを投与した.AML,慢性骨髄性白血病(CML),その他の血液悪性疾患,再発悪性神経膠芽腫,進行性膵癌,婦人科癌,そのほか種々の固形癌で有効性がみられており,死亡例などの重篤な副作用はみられていない.WT1 ペプチドワクチンは現在,中外製薬,大日本住友製薬,大塚製薬によって製剤化のための治験が行われている.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/244090/760