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JPY
Abstract
腎の薬物輸送系は,近位尿細管上皮細胞の血管側側底膜に発現するトランスポーターによる細胞内取込み過程と管腔側刷子縁膜に存在するトランスポーターを介した排出過程の総和として尿細管分泌を営んでいる.有機カチオントランスポーターは腎機能の指標とされるクレアチニンの尿細管分泌を媒介し,有機アニオントランスポーターは腎血漿流量の指示薬であるパラアミノ馬尿酸の腎挙動を支配する.ループ利尿薬やサイアザイド利尿薬は,有機アニオントランスポーターを介した尿細管分泌を受けてはじめて管腔中から薬理効果を発揮できる.白金系抗癌薬シスプラチンやアニオン性の抗ウイルス薬による腎毒性発現は側底膜側のOCT2 やOAT1 による濃縮的な取込み活性に起因する.このように,薬物トランスポーターは腎において単なる異物解毒因子であるだけでなく,腎機能そのものを推し量るうえでの重要な機能分子であると同時に薬効発現の支配因子としても機能している.
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/content/article/0039-2359/245010/101