No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
遺伝性疾患におけるターゲットリシーケンシングの有用性
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
Mendel 遺伝病は,表現型・病態が多彩であっても単一の遺伝子の異常という明確な原因を有するきわめてユニークな疾患群である.Mendel 遺伝病の研究分野である臨床遺伝学は,原因=遺伝子変異と結果=病態という明確な因果律の両端から両者の関係を検討しようする学問領域である.臨床遺伝学分野では次世代シーケンサーの登場により,大きなパラダイム・シフトが起きている.これまでは単一の原因遺伝子を推定し,遺伝子診断により仮説を検証するというアプローチが一般的で,技術的な制約から患者一名について1 遺伝子,多くても2~3 程度の遺伝子を解析することが原則であった.このようなアプローチでは遺伝子解析の実施前に臨床診断によって原因遺伝子を1 個に絞り込む必要があり,遺伝子診断は確定診断のために使用されるのであって鑑別診断の目的には使用されていなかった.次世代シーケンサーを利用することにより相当数の遺伝子を同時に解析することが可能となったことから,遺伝子診断を鑑別診断の目的に使用するといういままでにないアプローチが実現可能となった.臨床医学における遺伝学的検査の位置づけがいっそう明確になったともいえる.デスクトップ型の次世代シーケンサーが市販され,さらにデスクトップ型の性能向上によってエクソーム解析も可能になったことから,臨床系の教室でも次世代シーケンサーを用いた変異解析の機会が増えるものと思われる.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/245050/369