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エクソーム解析による自己炎症疾患の遺伝的素因の解明―免疫プロテアソームの機能低下が自己炎症疾患を惹起する
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JPY
Abstract
自己炎症疾患は感染症や自己免疫応答を伴わず炎症病態が持続あるいは反復する疾患群である.著者らは40 年以上原因不明であった自己炎症病態に脂肪萎縮をはじめとする多彩な症状を伴う自己炎症疾患(JASL)のエクソーム解析を行い,免疫プロテアソームの構成分子であるβ5i をコードするPSMB8 の遺伝子変異を同定した.プロテアソームはユビキチン化された蛋白質を選択的に分解する巨大な分子集合体であり,PSMB8の遺伝子変異によって免疫プロテアソームの分子集合とPSMB8 分子の成熟化が障害されていた.その結果,免疫プロテアソームの蛋白分解活性が低下し,罹患者由来の細胞では核および細胞質内に著明なユビキチンの蓄積が認められた.また,免疫プロテアソームの機能低下に起因する過剰なp38 のリン酸化を介したインターロイキン-6 の発現増強および脂肪細胞の分化障害が,全身性の炎症応答および脂肪萎縮を特徴とするJASL の病態に寄与していると考えられた.本研究からプロテアソーム構成分子の遺伝子変異と疾病との関連性がはじめて明らかになった.また,免疫プロテアソームが,“免疫”応答の範疇を超えて生体制御における多様な役割をもち,その機能破綻は慢性炎症病態の基盤形成に深く関与していることが示唆された.
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