No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
近年のさまざまな研究により,かならずしも血中HDL 濃度が高いほうがよりHDL が抗動脈硬化的に作用するとは限らないといわれている.HDL には,コレステロール引抜き作用のほかにも抗酸化作用,抗炎症作用,抗凝固作用,血管内皮保護作用などさまざまな抗動脈硬化作用があるが,全身炎症性疾患や各種病態ではこれらの作用が抗動脈硬化的に働かないばかりか,動脈硬化に対して促進的に働くことすらあるとされている.たとえば,冠動脈疾患(CHD)患者のHDL はむしろ抗酸化能,抗炎症能が健常人HDL に比べて弱く,動脈硬化促進的であることが報告されるなど,近年,その他の各種病態でも同様のことが示唆されている.HDL 機能を総合的に判定することは現時点では困難であるが,HDL 量以外の機能を反映する簡便かつ信頼しうる指標をつくり,あらたな治療ターゲットにしていくことが求められる.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/245060/505