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JPY
Abstract
進行性心臓伝導障害(PCCD)は,明らかな基礎心疾患の存在なしに,進行性の房室ブロック・脚ブロックという伝導異常の心電図所見を示し,失神やペースメーカー植込みの原因となる遺伝性徐脈性不整脈である.心臓刺激伝導系の線維変性によるものと考えられている.現在までに知られている原因遺伝子として心筋Naチャネル(SCN5A,SCN1B),Ca2+活性化非選択性カチオンチャネル(TRPM4),コネキシン40(GJA5)などがあげられる.また,伝導障害を初発症状としたラミンA/C(LMNA)による心筋症があげられる.ラミン心筋症では40 歳代になるまでは軽微な伝導障害しかないことが多いため,家族歴を聞かずに良性の伝導障害として処理してしまうと,その後急速に増悪する伝導障害や心不全・重症不整脈を見逃してしまうおそれがあり,注意を要する.さらに,副伝導路症候群や神経筋疾患の一部にも心臓伝導障害をきたすものがあり,伝導系の発生に関与するさまざまな転写因子も疾患遺伝子の候補としてあげられている.今後のゲノムワイドの遺伝子研究の進歩によって,伝導障害の疾患遺伝子・関連遺伝子の解明はさらに進んでいくと思われる.
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