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Nr4a核内受容体とTGF-βによるFoxp3の誘導機構
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JPY
Abstract
免疫制御において抑制性T 細胞(Treg)の重要性はいうまでもない.Treg には胸腺で発生するnTreg(natural-occurring Treg)と末梢でTGF-βの作用で誘導されるiTreg が存在する.Treg のマスター遺伝子がFoxp3であり,Foxp3 の発現と維持がTreg としての性質を規定する.Foxp3 遺伝子のエンハンサー領域(CNS1)にはSmad 結合サイトがあり,TGF-βはSmad2/3/4 によってFoxp3 を誘導する.一方,胸腺におけるnTregの発生メカニズムはこれまで不明であった.胸腺においては,自己抗原よって強いTCR 刺激を受けるとT 細胞はネガティブセレクション(負の選択)を受けてアポトーシスで死滅するが,CD4+T 細胞の一部はnTreg として生き残る.強いTCR 刺激のシグナルを受けてFoxp3 の発現を誘導する因子として,著者らはNR4a ファミリーを同定した.NR4a ファミリーはFoxp3 遺伝子のプロモーター領域に結合し,nTreg の発生に必須である.NR4a ファミリーを欠損するマウスはnTreg が存在せずに,出生後早期に重篤な自己免疫疾患で死亡する.また,NR4a はネガティブセレクションにおいてT 細胞のアポトーシスにも関与する.これらの研究成果から,Nr4a は胸腺におけるCD4+T 細胞発生において,自己抗原に対する親和性の強度に従った運命決定を担う必須の因子であり,免疫恒常性維持のための中心的な役割を担っていることがわかった.
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