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JPY
Abstract
最近,骨粗鬆症治療が生命予後改善につながることが明らかとなった.当初,その理由として骨折の抑制によるQOL 改善の関与が想定されたが,それとは独立して動脈硬化の抑制による心血管死亡率低下の結果,生命予後が改善することが明らかとなってきた.骨粗鬆症と動脈硬化の惹起因子は加齢をはじめ共有される因子が多いため,両者の進展には相関関係があるが,骨粗鬆症治療介入そのものが動脈硬化を進展させる.骨には生体の99%のカルシウム(Ca)が存在することがよく知られているが,その一方,生体内で6 番目に多いリン(P)も体内総量の60~80%程度が骨に存在し,両者がハイドロキシアパタイトを形成して存在している.したがって,骨吸収により骨からのCa 放出が増大するとともにP 放出も同時に増大する.最近,経口でのP負荷増大が生体毒として直接,および腎機能悪化を介して間接的に動脈硬化性変化を進行させ,心血管死亡率の上昇を主因に全死亡率を押し上げることが注目されている.骨吸収によって骨から血中に大量にP 負荷が生じることがその主因と考えられ,骨吸収抑制薬は骨から血中へのP 放出を抑制することで動脈硬化指標の改善や心筋梗塞発症率・死亡率を低下させると考えられている.
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