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JPY
Abstract
現在確認される輸血感染症の発生頻度は,HBV 感染が年に10 例前後,HCV,HIV 感染が数年に1 例,細菌感染が毎年1 例程度である.HBV については低力価HBsAb のHBcAb 陽性血液を排除したことにより,オカルトHBV 感染者血液からの感染は以後激減すると思われる.細菌感染症は,初流血除去の導入,血小板製剤の有効期限を短く保つこと,臨床現場での外観検査を施行することなどによって安全性を高めている.デングウイルス,ウェストナイルウイルス,チクングニヤウイルスなどの新興・再興感染症のリスクは,現状では問診によるスクリーニングに頼るしか方法がない.標的病原体に特異的な検査でスクリーニングする現在の体制には限界があり,病原体の核酸を複製不可能とする不活化法が種々開発されている.それらは病原体の種類によって不活化の程度が異なり,また血小板や凝固因子に障害を与える点においていまだ理想的なものではない.しかし,未知の感染症の侵入に備えてコスト/ベネフィットを考慮しながらその導入を検討しなければならない.
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