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呼吸器系に対する微小粒子状物質(PM2.5)の影響
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JPY
Abstract
大気中に浮遊する粒径2.5μm 以下の微小な粒子(PM2.5)は呼吸によって吸入されると細気管支や肺胞レベルまで到達し,呼吸器系に対して短期的および長期的にさまざまな影響を与える.短期的な影響として,1 日単位のPM2.5 濃度の上昇が喘息などの呼吸器疾患による入院や救急受診の増加,喘息患者のピークフロー値や一秒量の低下,呼吸器症状の増悪をもたらす.短期的影響は呼吸器疾患患者では比較的低い濃度でもみられているが,健常人においては明らかな影響が認められていない.長期的な影響として欧米諸国における研究では,PM2.5 が高濃度の地域に居住している人は喘息の有症率が高く,小児では肺機能の成長が阻害され,喘息の発症率の高いことが報告されている.こうした影響はわが国の一般環境よりも低い濃度でも認められており,今後はわが国においてもPM2.5 の成分との関連などについて長期的な疫学調査が必要である.
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/content/article/0039-2359/247080/667