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代謝シグナルとウイルスRNA核外輸送のクロストーク―インフルエンザウイルスの病原性発現機構
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JPY
Abstract
ウイルスは宿主細胞の機能/因子群を動員・略奪することで増殖する.ウイルスが侵入した宿主細胞ではウイルス・宿主の相互作用から多数のウイルス複製シグナルと細胞内応答シグナルが可動し,これらが統合されて病原性の発現に帰結すると考えられる.最近著者らは,宿主システムにおける代謝シグナルとウイルスRNA の認識・制御のクロストークがインフルエンザウイルスの病原性の発現に関与していることを見出した.具体的には,多価不飽和脂肪酸代謝物のライブラリーを用いたスクリーニングと,質量分析法による脂肪酸代謝物のリピドミクス解析を通して,ドコサヘキサエン酸(DHA)由来の代謝物プロテクチンD1(PD1)がウイルスRNA の核外輸送を抑制することでインフルエンザウイルスの増殖を抑えることがわかった.PD1 は予防的に投与しでも,これまで救命の難しかった感染48 時間後に投与しても,重症インフルエンザマウスの生存率を改善させた.これらの結果から,PD1 はインフルエンザ重症化のバイオマーカーとして,また治療薬として有用であると考えられ,代謝シグナルとウイルスRNA 制御のクロストークを標的とした抗インフルエンザ薬開発の可能性が示唆された.
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/content/article/0039-2359/247090/856