No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
ホスファチジルイノシトールの特徴的脂肪酸鎖の形成機構と生物学的意義
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
ホスファチジルイノシトール(PI)は,イノシトール環のリン酸化によるホスホイノシチドの生成を介して,さまざまな生命現象に関与する.このような極性頭部の特性に加え,PI は脂肪酸鎖においても特徴的な構造を有しており,sn-1 位にステアリン酸,sn-2 位にアラキドン酸をもつ分子種が非常に多い.この分子種の形成には一部にはPI 代謝回転とよばれる代謝経路がかかわると考えられている.一方,PI が生合成された後で脂肪酸鎖のみが置き換わる,脂肪酸リモデリングがPI の特徴的な脂肪酸鎖の形成に大きく寄与すると考えられてきた.最近,著者らを含むいくつかのグループが,この過程にかかわる酵素群を同定し,実際に脂肪酸リモデリングがPI のsn-1 位とsn-2 位の脂肪酸鎖の規定に大きく寄与していることが明らかになった.さらに,これらの酵素をノックアウト(KO)した線虫やマウスの表現型解析を通して,PI がなぜ特徴的な脂肪酸組成を有するのか,その生物学的意義が明らかになりつつある.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/248130/1099