No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
生体内において脂質二重膜を構成するリン脂質は非対称性を有しており,ホスファチジルセリン(PS)は細胞膜の内側に,ホスファチジルコリンはおもに細胞膜の外側に位置している.PS の内側への移行にはATP 依存的な酵素であるフリッパーゼがかかわっており,エネルギーを用いてPS を内側に保っている.しかし,この非対称性は,生体内において血液凝固のときやアポトーシスのとき,またほかにもさまざまな局面で崩壊し,PS は細胞表面に露出する.この過程においてフリッパーゼ活性が減少するが,それだけではPS の露出に不十分であり,カルシウム(Ca)依存的にリン脂質を双方向に区別なく輸送するスクランブラーゼの活性が必要であると考えられている(図1).スクランブラーゼの分子的実体は長い間不明であったが,この数年でその実体が明らかとなってきた.本稿においては,このスクランブラーゼについて概説したい.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/248130/1137