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JPY
Abstract
京都大学・山中伸弥教授のノーベル賞受賞に後押しされるかのように,再生医学への注目度が高まっている.2014 年夏,iPS 細胞から分化させた網膜上皮細胞を用いる臨床研究が計画されている.iPS 細胞が臨床応用される世界初のケースとなる予定である.一方,iPS 細胞の腎再生への臨床応用は10 年以上かかると予想されている.腎再生医療は組織再生ではなく臓器再生が必要となるがゆえにハードルが高く,困難だと考えられてきた.しかし,あらたな再生手法の開発や幹細胞研究の進展で,腎再生がすこしずつ現実味をおびてきた.いくつかの先進的な研究も報告されている.Nishinakamura やOsafune らの研究でiPS 細胞から腎前駆細胞までの分化誘導が実現した.Ott らは,脱細胞化した腎を三次元培養の足場に用いる戦略で尿を産生する腎を新生した.異種の発生過程を利用する胚盤胞置換法という手法は,ほぼ完全な腎が作製できる可能性を秘めている.著者らの研究室は胎仔に幹細胞を注入する手法で,他に先がけ2006 年に尿産生可能な腎の新生に成功している.本稿ではそのような,ここ数年にかけての腎再生学の進歩を概説し,今後の展望を述べる.
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