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JPY
Abstract
◎本稿では,著者らが行った学童期大規模疫学調査(ASK スタディ)の解析をもとに,食物アレルギーの発症機序を考察する.食物アレルギーと誕生季節の関連では,乳児期湿疹や乳児期食物アレルギーは秋冬生まれに多かった.多変量解析の結果,秋冬生まれに食物アレルギーが多いのは,生後早期の皮膚バリアが障害される結果,食物経皮感作が促進されることが原因と推察できた.とくに秋冬生まれは乳児期早期からの湿疹予防が,食物アレルギー予防のために重要かもしれない.食物アレルギーと出生順位の関連では,後に生まれるほどアレルギーになりにくいという出生順位効果が顕著にみられた.本効果の機序として衛生仮説と胎内環境説があるが,さらに検討が必要である.また,低出生体重児は学童期の食物アレルギー有症率が有意に低かった.低出生体重にみられる胎内環境変化は,免疫系に対してはアレルギー反応を抑える方向に働くのかもしれない.これらの出生直後や胎生期の環境要因が食物アレルギー発症に与える影響について,さらに研究が進むことを期待したい.
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/content/article/0039-2359/252090/923