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老化抑制および老化関連疾患治療薬としてのカロリー制限模倣物―その標的分子とシグナル伝達系
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JPY
Abstract
◎カロリー制限(CR)は多くの生物種に対して老化の進行を遅らせ,癌や生活習慣病など,老化に伴い発症率が上昇するさまざまな疾患の発症・進行を遅らせる.CR による抗老化作用には平均寿命の延長も含まれ,そのメカニズムの解明に向けた研究が進められている.一方で,寿命制御シグナルに関する研究から,老化や老化関連疾患の発症にかかわる細胞内パスウェイが明らかにされ,CR による抗老化シグナルとのオーバーラップが示唆されている.近年,これらの研究成果を統合する形で,老化を遅らせ寿命を延長させる物質に関する報告が行われるようになってきた.そのような物質は,実際にCR を行わずにその抗老化作用を実現させるCR 模倣物の候補であると考えられる.本稿では,免疫抑制剤やサーチュイン活性化剤など,それらの候補物質が標的とする分子および細胞内シグナル伝達系を概説する.CR 模倣物の作用機序を解明することで,老化関連疾患のあらたな治療薬が生まれ,高齢者のQOL 改善や健康寿命の延伸が期待される.また,CR 模倣物は希少疾患に対するオーファンドラッグとしても有力な研究対象であり,その点でも今後さらに注目される領域である.
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