No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
ネットワーク構造とシステム動態をつなぐ理論に基づく生命現象の解明
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
◎生体内の化学反応は連鎖的につながり,ネットワークを形成することが知られている.このシステムのダイナミクスを理解する目的で,反応をつかさどる酵素に操作的攪乱を与え,化学物質の濃度変化を測定する実験がなされはじめている.しかしそうした摂動実験の結果は,直感的理解が困難だと考えられてきた.これに対して著者らは,化学反応ネットワークの構造だけから摂動に対するシステムの応答を定性的に予測する数理理論を構築した.さまざまな仮想的ネットワークに対して解析を行った結果,化学反応系の応答はネットワークの形と摂動を与える箇所に依存して大きく変化し,特徴的な振る舞いを示すとわかった.さらに解析を進め,ネットワークの形と摂動応答パターンを結びつける“一般則”を発見した.現在,この理論を中心代謝系ネットワークに適用する共同研究を進めている.中心代謝系のネットワークには未知の反応や制御が存在する可能性が高い.実験と著者らの理論を比較することで,未知の制御の予測と検証を行い,実際の化学反応系を解明できると期待している.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/253120/1141