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JPY
Abstract
◎厚生労働科学研究による母子感染の全国調査によって,2011 年のわが国における妊婦健診での感染症スクリーニングの実施状況,および母子感染発生の現況が明らかとなった.妊婦健診において風疹,梅毒,ヒト免疫不全ウイルス(HIV),ヒトT 細胞白血病ウイルス1 型(HTLV-1),B 型肝炎ウイルス(HBV),C 型肝炎ウイルス(HCV)の感染スクリーニングについては99%以上の実施率であったのに対して,サイトメガロウイルス(CMV)(4.5%)とトキソプラズマ(48.5%)の感染スクリーニングの実施率は低かった.分娩,死産,流産および人工中絶を含めた先天性感染数は,CMV 34 人,トキソプラズマ1 人,風疹4 人,梅毒5 人,新生児ヘルペスは8 人であった.そしてParbo ウイルスB19 がもっとも多く69 人で,うち49 人(71.0%)が流死産の妊娠帰結であった.Parbo ウイルスB19 感染による胎児水腫や腔水症の11 人に胎児治療が行われた.胎児輸血の3 人が無症候性の先天性感染児を正期出産したが,残り8 人(72.7%)はすべて流死産に至った.先天性Parbo ウイルスB19 感染数は予想以上に多く,流行時には注意が必要である.予想される先天性感染数に比べて,CMV やトキソプラズマの診断症例が少ない理由として,母子感染の予防対策や検査・診断法がいまだ確立されていないためと推察された.
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