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亜鉛を介するシグナル伝達――亜鉛シグナリングによる恒常性の維持と疾患
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JPY
Abstract
◎亜鉛は,鉄や銅などを含む9 つのヒトの必須微量元素に列挙される.亜鉛の減少は成長遅延,骨密度の低下,皮膚の脆弱化,免疫力の低下をはじめとするさまざまな異常をもたらす.最近では,老化に伴って生体内の亜鉛量が低下すること,亜鉛の代謝異常が糖尿病,腎疾患,Alzheimer 型認知症などの,生活習慣や加齢を伴う病気とかかわりがあることが明らかになり,その因果関係に関心が集まっている.さらに,哺乳類の卵成熟に亜鉛の動的変化が必要であること,ヒトゲノムの解読によって約1 割の遺伝子が亜鉛結合ドメインをコードすることが判明し,もはや生命科学領域における亜鉛の普遍的な重要性に疑問を挟む余地はなくなっている.では亜鉛がなぜ生命に必要なのであろうか.本稿では,近年の研究によって判明されつつある“亜鉛を介するシグナル伝達:亜鉛シグナリング”について概論し,その制御機構,生体恒常性の制御における役割と,その破綻による疾患への関与について解説する.
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