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JPY
Abstract
◎バクテリアの獲得免疫機構に働くCRISPR-Cas9 は,ガイド鎖RNA と協働し標的二本鎖DNA を切断することから,真核生物を含めたあらゆる生物のゲノム編集に用いられている.著者らは,Cas9 とガイドRNA,相補性DNA の三者複合体の結晶構造を2.5Å 分解能で解明し,ガイドRNA 依存的なDNA 切断機構を明らかにした.また著者らは,複合体の構造に基づいて,ガイドRNA にMS2 タンパク質のアプタマー配列を組み込み,一方MS2 にさまざまな転写活性化因子を融合することで,Cas9 にさまざまな転写活性化因子を集積させ,遺伝子特異的な転写活性化ツールを創成することに成功した.このツールを用いることで,メラノーマ細胞の抗癌剤耐性を付与している遺伝子を,新規に同定することに成功した.さらに,複数のCas9・ガイドRNA・二本鎖DNA 四者複合体の立体構造に基づき,現ゲノム編集ツールの弱点を克服し,革新的なゲノム編集ツールセットを構築し,細胞や動物で評価を行うとともに,相同組換え技術の開発を行い,ブタの遺伝子治療を近々の目標としている.さらに,iPS 細胞技術と補完的に用いることで,将来の細胞治療技術を開発していきたいと考えている.
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/content/article/0039-2359/254080/527