No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
アルコール飲料の種類を問わず,アルコール摂取量が増えると血圧値は高くなり,高血圧の有病率が高くなる.わが国の男性高血圧患者の35%程度はアルコールによる高血圧である.アルコールによって高くなった血圧値は,節酒により1,2 週間程度で低下する.節酒による血圧低下は,高血圧で服薬している人にも服薬していない人にも,ほぼ同等に生じる.アルコールによる血圧上昇の機序には神経系への作用,血管内皮への作用,レニン-アンジオテンシン系への作用,副腎への作用,カルシウム代謝への影響などが関与していると考えられている.アルコール23 g(ビール中瓶1 本,あるいは日本酒1 合程度)の節酒により,収縮期血圧は4~5 mmHg 程度低下する.飲酒量が増えるほど脳卒中・心筋梗塞発症率は上昇するが,心筋梗塞に関しては脳卒中とはすこし異なり,飲まない人のほうが少量飲む人よりもやや発症率が高くなる.この結果より,少量の飲酒が心筋梗塞を予防すると解するかどうかは,今後さらなる研究が必要である.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/254100/919