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JPY
Abstract
◎近年,キメラ抗原受容体(CAR)を遺伝子導入したCAR-T 細胞を利用したがん免疫療法の研究・開発が進んでいる.CAR とは,腫瘍細胞の表面抗原を認識する一本鎖抗体とCD3ζ鎖や共刺激シグナルなどのT 細胞活性化を誘導する細胞内シグナル伝達部位を結合させたキメラ蛋白である.CAR 遺伝子導入T 細胞療法は現在欧米で多くの臨床試験が実施されており,とくにB 細胞系造血器悪性腫瘍ではCD19 を標的としたCAR-T 細胞療法において優れた臨床効果が報告されている.しかしCAR-T 細胞療法には,有害事象であるサイトカイン放出症候群(CRS)やon-target off-tumor toxicity など,さまざまな問題点も存在している.また,固形がんに対しては,がんのヘテロジェニティーやがん微小環境での免疫抑制,高い特異性を有する標的分子の未同定などの理由により,いまだ十分な治療効果は認められていない.本稿では,CAR-T 細胞療法の研究・開発の現状と課題,将来展望について概説する.
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/content/article/0039-2359/256070/805