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がんの発生と悪性化を促進するマクロファージ―炎症反応が制御するがん幹細胞特性
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JPY
Abstract
◎多くのがん組織は慢性炎症反応を伴っている.がんにおける炎症の誘導および遷延化機構として,浸潤したマクロファージにおけるToll 様受容体(TLR)を介した自然免疫反応が重要な役割を果たしていると考えられる.微小環境に由来するサイトカインの刺激は,腫瘍細胞におけるTLR2 発現を誘導し,腫瘍細胞で活性化する自然免疫反応が,幹細胞性の維持に作用して発がんを促進する可能性が示された.また,腫瘍細胞では炎症反応依存的にNoxo1 遺伝子が発現し,それによりNOX1 複合体が活性化して活性酸素(ROS)が産生する.ROS は腫瘍の促進にも抑制にも作用するが,すくなくとも発がん初期過程では促進性に働くと考えられた.また,マクロファージが産生するMT1-MMP が腫瘍組織のMMP2 を活性化させて粘膜下浸潤を誘導していることも明らかにされ,マクロファージはがんの発生と悪性化のそれぞれの過程で重要な役割を果たしている.
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