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JPY
Abstract
◎がんのオーミクス解析においては,これまでは腫瘍を構成する細胞全体を集団として解析する,いわゆるバルク解析が主流であった.しかし,がんを取り巻く微小環境を構成しているのは不均一な細胞種やその分泌成分が織りなす多様な因子である.さらに,その環境下にあるがん細胞そのものもゲノム不安定性により一様でない.このがん不均一性(cancer heterogeneity)は,がん抗治療性や免疫回避機構など,がん細胞の本質的な生物学的特性とも強い結びつきがあると考えられている.そのため,微小環境中でのがん細胞の生物学的振舞いを,ゲノム,エピゲノム,トランスクリプトームの状態として記載するには,個々のがん細胞について一細胞でのオーミクス解析を行うことが求められる.本稿では,2009 年にTang らによってはじめて発表され,近年急速な発展を遂げている次世代シークエンサーを利用した一細胞解析に関して,とくにがん微小環境の解析に着目し,その現状と課題,今後の展望について概説する.
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/content/article/0039-2359/258010/72