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JPY
Abstract
◎アミロイドーシス(amyloidosis)とは,βシート構造を豊富にもつ可溶性の蛋白質が何らかの機転により質線維構造をもつ特異な蛋白質であるアミロイド線維(amyloid fibril)に変化し,全身諸臓器の細胞外に沈着することによって臓器障害を引き起こす疾患群である1,2).表1 に示すようにこれまで31 種類の異なるアミロイド前駆物質がアミロイドとなり病気を引き起こすことが知られている.Alzheimer 病(AD)やプリオン病のように単一臓器のみにアミロイド沈着をきたす限局性アミロイドーシスと,AL アミロイドーシスや家族性アミロイドポリニューロパチーのように全身の諸臓器にアミロイド沈着をきたし種々の障害を引き起こす全身性アミロイドーシスとに大別される1).アミロイドは組織学的にはヘマトキシリン・エオシン染色では淡好酸性で,均質無構造を呈する.アルカリコンゴーレッド染色では橙赤色に染まり,その標本を偏光顕微鏡で観察すると緑色の複屈折を示す.電子顕微鏡では幅7~15 nm の細長い線維が錯綜している(図1).形態学的には同一にみえるが,アミロイド蛋白には前述のようにアミロイド原因物質は多様で,その違いによりタイプや症状が異なる.また,①遺伝的に変異するとアミロイドを形成しやすくなり,臓器障害を引き起こすタイプ(遺伝性アミロイドーシス)と,②遺伝的に変異のない(wild type)蛋白質がアミロイドとなり症状を引き起こすタイプにも分類される.
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/content/article/0039-2359/258060/603