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SDG 時代の感染症対策のあり方―WHO 結核世界戦略End TB Strategy を例に
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Abstract
グローバルヘルスの文脈において,感染症対策は大きな転換点を迎えている.2015 年までのミレニアム開発目標(MDGs)への取組みのなかで,感染症対策への投資と成果はめざましいものであったが,世界の疾病構造は非感染性疾患へ大きくシフトし,アプローチとしても疾病ごとの対策から保健システム強化へ重点が移りつつある.さらに,持続可能な開発目標(SDGs)においては“すべての人が必要な医療サービスに経済的な困難に陥ることなくアクセスできること”をめざすユニバーサルヘルスカバレージが包括的・普遍的な目標としてその中心に据えられている.MDGs への取組みのなかでは単一疾患対策に特化した介入を,おもに外部資金を用いて積極的・大規模に投入し,短期間で目にみえる成果を得るという投資回収的な開発モデルが主であったが,これにともなって保健システムの断片化や整備の遅れをもたらしたという指摘も多い.WHO のあらたな結核世界戦略にみられるように,今後の感染症対策は,保健セクター全体あるいは社会全体の持続的発展と整合性のある形でデザイン,実施されていかなければならない.すなわち,すべての国が持続可能な保健システムを確立し,感染症対策も含めた包括的な保健サービスをユニバーサルヘルスカバレージの枠組みのなかで実現し,効果的な多セクター連携を促進していくことが望まれている.
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