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JPY
Abstract
膵癌の前癌病変には,膵上皮内腫瘍性病変(PanIN)と膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)がある.PanIN は膵管内に生じる円柱上皮性の上皮増殖病変で,種々の程度の細胞異型や構造異形を呈する.PanIN はその異型度によりlow-grade PanIN とhigh-grade PanIN に分けられる.通常型の膵癌とされる浸潤性膵管癌の発生過程においては,膵管上皮にinitiator に相当する分子に異常が起こることでlow-grade PanIN が発生し,そこにpromotion に働く分子に異常が段階的に蓄積することによりhigh-grade PanIN に変化し,やがて浸潤癌に移行すると仮定されている.この段階的な膵癌発癌仮説はProgression model として知られる.それに対し最近の分子異常の知見から,ある時点で分子異常が一気に爆発的に進み浸潤癌が発生するとするCatastrophic model が注目されている.IPMN は拡張膵管内に種々の構造と異型を呈する粘液性の上皮増生をみる腫瘍で,多様な構造は胃型,腸型,膵胆道型,好酸性細胞型の4 種の亜型に分けられ,亜型によって浸潤癌も多様な形をとる.IPMN においてはGNAS 変異が特異的に認められ,GNAS 変異がIPMN 発生及びその表現型を担う分子であることが示されている.
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/content/article/0039-2359/261010/89