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JPY
Abstract
ランダム化比較試験のメタ解析により,腋窩リンパ節郭清(ALND;胸筋合併乳房切除術の一連の手技オンコプラスティックサージャリーは根治性と整容性の両立をめざした手術で,乳房温存術への応用にはvolume displacement technique とvolume replacement technique がある.乳房内組織のみで乳房を形成するvolume displacement technique では乳頭乳輪を偏位させないことが重要であり,放射状の皮膚切除や乳頭乳輪の位置を修正する手技などが有用である.乳房外組織を利用するvolume displacementtechnique は下部領域乳癌が適応となることが多い.広背筋皮弁や穿通枝皮弁はドナーサイトの負担が大きいが,比較的ドナーサイトの負担が少ないvolume replacement technique としては乳房下溝線部脂肪筋膜弁,crescent technique,abdominal advancement flap などがある.術式選択にあたっては,切除部位,切除量,乳房の形状や性質,左右のバランスとともに年齢や予後,手術以外の乳癌治療とのバランスも考慮すべきである.ランダム化比較試験のメタ解析により,腋窩リンパ節郭清(ALND;胸筋合併乳房切除術の一連の手技として施行)はALND 非施行(単純乳房切除術)と比較して,局所再発率を低下させ,よって生存率の向上に寄与すると考えられる.ただし,薬物療法や放射線治療によりALND の有効性は修正される.センチネルリンパ節生検(SLNB)はアイソトープ法を用いるとSLN 同定率が99%と良好である.SLN をスキップしてnon-SLN に転移する偽陰性率は10%弱である.しかし,ALND の省略後の腋窩再発率はSLN 転移陰性,SLN 微小転移,SLN マクロ転移のいずれであっても低い.ランダム化比較試験よりSLN 転移陰性ならばALND の省略は標準的治療である.さらに,SLN 転移陽性でもいくつかの条件を満たせば,ALND の省略は標準的治療である.その条件として重要なものは,SLN の微小転移(2 mm 以下)であること,または,領域(腋窩)リンパ節への放射線治療が行われることであろう.
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