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JPY
Abstract
診療現場ではガイドラインの認知度が非常に高くなっている.しかし,ガイドライン共通の項目があることを知る人は少ないと思う.つまり,どのような診療を対象とするにしても,誰が,誰のために,誰により,何の目的で,どのようにして作成され,どのように使用すべきかを知る必要がある.さて,がん患者の苦痛と感じる症状は多彩である.がんに起因するがん随伴症状のコントロールは,がん治療の重要な目的である.また,がん治療に随伴する治療随伴症状にも腫瘍専門医は注意し,その予防と治療の知識と技術を習得すべきである.がん治療の選択においては,支持療法をうまく併用することががん治療を成功させる秘訣である.とくに,化学療法に伴う悪心・嘔吐は,治療完遂率に影響を与え,結果的にがん化学療法の用量強度を低下させ,本来期待されるべき化学療法の効果が得られないというエビデンスがある.日本癌治療学会(JSCO)では2010 年にわが国ではじめての制吐薬適正使用ガイドラインを発刊し,その後2015 年に改訂版を出版した.その意義は,適切な支持療法のもとで効果的ながん化学療法を行うことである.現在,日本医療機能評価機構では日本国内のガイドラインの質の担保と向上をめざして,各ガイドライン作成母体に同じ要領でガイドラインを作成するように推奨している1).本稿では制吐薬の適切な使い方を解説する.
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