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JPY
Abstract
食塩感受性高血圧では食塩過剰による体液貯留が生じる.そのため,腎糸球体傍細胞からのレニンの分泌が低下して,循環血漿中のレニン-アンジオテンシン系(RAS)は抑制された状態にある.しかし,腎内には独自のRAS 制御機構が存在し,かならずしも血漿中と同様ではない.とくに慢性腎臓病(CKD)を生じている病態では,体液の貯留によってレニン産生は減少するが,集合管などのプロレニン産生はむしろ増加することが知られている.また,CKD では腎内局所アンジオテンシノーゲン(AGT)の発現が異常に増加し,これが腎内RAS の活性化を伴って食塩感受性高血圧の病態に直結する.一方,CKD を合併する食塩感受性高血圧患者に対してアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬を投与すると,腎内AGT 発現を低下させることにより,腎内RAS を抑制して血圧の食塩感受性を低下させる.このように,CKD に起因する食塩感受性高血圧に対しては,腎内局所RAS の制御機構を考え,治療展開をはかることが重要である.
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/content/article/0039-2359/261080/803