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自然災害による健康被害における性差―東日本大震災の検証から
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JPY
Abstract
◎震災と関連した心血管病については肺塞栓やたこつぼ型心筋症が有名であるが,自然災害と種々の心血管疾患の関連性について網羅的に調査した研究はこれまでほとんどなかった.2011 年3 月11 日に発生した東日本大震災の後,急性期から慢性期にかけて震災が心血管疾患に与えた影響についてさまざまな報告がなされている.救急車の出動記録をもとにした調査では,震災直後から心不全,急性冠症候群,脳卒中,院外心停止などが増加したことが明らかとなった.一方で,Miyagai AMI registry study のデータからは,震災直後も救急医療体制が維持され,急性心筋梗塞の院内死亡率は前年よりもむしろ低下していたことが示された.震災の慢性期に目を向けると,post-traumatic stress disorde(r PTSD)がとくに女性で増加し,結果として心不全患者の予後に悪影響を及ぼしていることが判明し,メンタルケアの重要性が示唆される結果となった.さらに,生活習慣病の悪化も報告されており,とくに男性で顕著であることがわかった.
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