No data available.
Please log in to see this content.
You have no subscription access to this content.
The full text of this article is not currently available.
Rent:
Rent this article for
JPY
Abstract
ヒトの人生の1/3 は睡眠時間であるが,裏を返せば2/3 を覚醒に費やしているといえる.覚醒していなければ,仕事をすることも運動をすることも買い物に行くこともできない.つまり,何か行動を起こすうえでその行動を継続して行うためには持続的な覚醒が不可欠である.ボルベイらによるツー・プロセスモデルにみるように,睡眠と覚醒のあらわれかたは,体内時計といわゆる“睡眠負債(” =覚醒履歴)によって影響を受けているとされているが,それ以上に情動の影響を受けている.覚醒は,恐怖や報酬に対する情動によって高まる交感神経系の活動やストレスホルモンの分泌に伴って亢進する.一方で,過度な覚醒は睡眠・覚醒リズムを乱す要因にもなる.とくに漠然とした不安や恐怖は覚醒を高め,不眠症の原因になることが知られているが,恐怖や不安で眠れない背景に存在するといわれる“過覚醒”における神経メカニズムについては不明な点が多い.本稿では,情動に関連する脳部位,とくに大脳辺縁系が睡眠・覚醒の制御においてどのような役割を果たすのか最新の知見を交えて解説する.
Full text loading...
/content/article/0039-2359/263090/754