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JPY
Abstract
メタボリックシンドロームでは,脂肪組織や肝臓などの代謝臓器に過剰な脂質が蓄積して慢性炎症が惹起され,最終的には線維化をきたして臓器機能障害に至る.このとき,脂肪組織と肝臓に共通の分子メカニズムとして,死細胞を核としてマクロファージが集積するユニークな微小環境(CLS;王冠様構造)が形成される.CLS は,細胞死に陥った実質細胞をマクロファージが取り囲み,貪食・処理しようとする組織像であり,炎症遷延化や組織線維化の起点となる.たとえば脂肪組織では,CLS 構成マクロファージ選択的に発現する死細胞センサーのMincle が,脂肪組織の線維化を促進して脂肪蓄積能を障害し,肝臓への異所性脂肪蓄積(脂肪肝)をもたらす.一方で,CLS を構成するマクロファージの起源や死細胞センサーの種類には臓器特異性が存在する.代謝臓器における線維化の分子機序が明らかになることにより,メタボリックシンドロームの新たな病態メカニズムの理解につながると期待される.
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