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皮膚をうごめく寄生虫の数々(顎口虫その他いろいろ)
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JPY
Abstract
フィラリア類を例外として,蠕虫の大部分は腸管寄生虫である.つまり成虫はおおむね小腸や大腸に寄生している.ところが幼虫の段階では逆に腸管外に脱出するものがほとんどで,肝臓,肺,中枢神経など種々の臓器から寄生虫は見つかる.そして特定の種類の寄生虫の幼虫はなぜか皮膚を好む.寄生虫が皮下結合織を進んでいくと移動性皮下腫瘤となり,真皮や表皮など比較的浅いところを進むと爬行疹として認識される.顎口虫は典型的な皮膚爬行疹を形成する寄生虫で,ミミズ腫れ状の皮疹が出現する.ただし皮疹の性状だけで虫種を言い当てることは不可能で,確定診断には生検による虫体の証明が必要である.生検組織内に虫体がみられないときは,詳細な食歴,旅行歴を聴取して抗体検査を実施し,原因寄生虫を推定する.内科的な治療は,線虫類であればアルベンダゾール,吸虫または条虫であればプラジカンテルが基本.ただし,マンソン孤虫に対しては有効な薬剤はない.
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