Pharma Medica

Abstract

腎性貧血は，慢性腎臓病（CKD：Chronic kidney disease）にともなって発症する貧血であり，鉄欠乏性貧血など，他の貧血の要因が見当たらない場合に診断される。腎性貧血を含む腎臓の疾患は概ね緩やかに進行するため，症状を自覚しにくいという特徴があり，医師，患者双方が治療の必要性を認識し，腎機能の低下を早期に食い止め，透析への移行をできる限り防ぐことが重要である。保存期CKD患者における腎性貧血の治療に関する現状の課題と今後の展望について，近い将来の登場が待たれる腎性貧血の新規治療薬への期待と合わせて，八田内科医院 院長 八田告先生にお話しいただいた。